サンプル
レストランや食堂で見かけるロウ細工のメニュー。
そば屋さんのショーウインドゥ(?)などでおなじみのアレです。
まず、調理器具の店が集まっていることで有名な東京合羽橋商店街振興組合に尋ねてみた。
「あのオ、食堂なんかにある、ロウ細工のメニューがありますよね」
「サンプルですね」
「あ、サンプルっていうんですか」
組合に教えてもらった、メーカーの佐藤サンプルに聞くと、
「食品サンプル、あるいはフードサンプルといってますけど」
原材料はやっぱりロウですか?
「いえ、うちでは塩化ビニールを使ってます」
いまはほとんどが塩化ビニールで、ロウを使っているところなんてないらしい。
世の中はどんどん動いているのです。
つくる工程はそれほどむずかしくはない(聞いた範囲でですが)。
塩化ビニール(ドロドロの液体)を型に入れて熱処理をして固め、乾いたら型から外すというもの。
「色ですか?熱処理をする前に色を入れるのがほとんどですが、魚のウロコといったものは乾いてから着色します」
佐藤サンプルは現社長が二代目。
創業50年という老舗だ。
つくり始めたころは、サンプルのほうが高くて、実際の食べ物の10倍くらいしたらしい。
しかし、段々と物価が上がってきて、その差は次第に接近してきたという。
ちなみに天丼とたぬきそばのサンプルでいくらぐらいですか?
「天丼で3500円ぐらいですね。たぬきそばもそのくらいです」
まだまだ本物より高い。
でも、これでいいのかも。
本物より安くなったら、みんなそっちのほうを食べちゃう可能性がある(食べないって)。
タイの姿づくり(舟盛り)なんかになると6万円ぐらいしちゃうそうだ。