ボール拾い
テニスの大会でボールを拾う人々。
この「ボール拾い」が一番目立つのは全英オープンだと思います
ほかの大会のことはよく知らないが、この大会では、小学生ぐらいの子供たちが、この役割を担っています。
しかし、まあその手際のいいこと。
両サイドにいる子供のうちのひとりがネット際に落ちたボールを中腰ですばやく取りに行き、元の場所に戻る。
そのネズミのような(何だかいつも黒っぽい格好をしているんですよね)すばやい動きは見ていてほれぼれするほどで、肝心のゲームよりこちらに目を奪われることもあるくらいだ。
しかも、選手は度々ベンチに戻ってきて、汗を拭いたり、ドリンクを飲んだりして休むというのに、この子供たちが何かを飲んだり食べたり、タバコを吸ったりしているところを見たことがない(当たり前だって)。
修行僧のような趣さえあるあの子供たち。
よほど訓練されているというか、お利口さんたちなのでしょう。
おそらくあの大会に出場することは相当名誉なことに違いない。
「みなさん、今度の全英オープンにこのクラスからポールくんが出場することになりました」と先生が発表すると、クラス中の生徒が机を叩いて大騒ぎ。
一躍、学校一の英雄になる。
おそらく子供版国民栄誉賞をもらったようなもので、この後、彼は一切悪いことはできなくなる。
下手に悪いことをして捕まろうものなら、「元全英オープン出場の男、痴漢容疑で逮捕」なんて新聞に書きたてられるに違いないのだ。
まあ、かわいそうに(まだ何も悪いことしてないって)。
日本テニス協会に聞いたところ、「昔はボール・ボーイ、ボール・ガールと呼んでいましたが、最近はボール・パーソンといういい方が一般的ですね」。
もし、全英オープンで、このボール・パーソンを募集したら、おそらくすごい数の応募がくるでしょうね。